虫歯
たまーにいらっしゃっる患者様なのですが、虫歯が痛かったけど、放置してたら痛くなくなったから、そのまま大丈夫だと思って放置した。
という患者様がいらっしゃいます。
虫歯は風邪などと違って、放置して悪化することはあっても、治ることはありません。
そのままさらに悪く進行していくだけです。
では、何故痛みが無くなったかというと・・・。
神経が死んでしまったからです。
神経が死んでしまうような歯の治療ですと、回数はかなり多くかかります。
小さな虫歯であれば1か所にかかる治療の回数が、1回~2回の治療で済むところを、5回6回・・・と段違いの回数です。
また、神経が生きている歯より、死んでしまっている歯の方が折れやすいです。
歯の根っこが折れてしまった歯は抜くしかありません。
そして、治療が出来ればいいのですが・・・。
形そのものがなくなっているくらい崩れてしまうと、もう抜くしかありません。
抜いた後は、少数欠損ならブリッジという範囲的な被せ物、大きい範囲なら入れ歯、範囲にかかわらずインプラントを入れる方もいますが、どちらにしても回数はかかります。
もちろん、ブリッジ・入れ歯・インプラント、さまざまな治療法でしっかり治すことは大切です。
しかし、もし痛みを感じていて、めんどくさいからそのままと言う方がいらっしゃいましたら、自分の残せる歯を捨てに行くような物ですので、早めの歯科検診をして、治療をうけましょう。
日本における、新型コロナ感染状況
オリンピックを1ヶ月後に控える日本、ワクチン先行接種した、イスラエルよりも状況は改善していると思います。皆さん、沢山我慢しましたね、思い切り声出して応援したいです。
歯石とり
歯石除去は1回で出来ないのですか?
と、たまに聞かれます。
せめて2回で…とか、回数を減らしてくれとか…。
端的に言えば、もの凄く汚れた散らかっている部屋と、ほどほどに片付いている部屋を、同じくらい綺麗にしかも同じ時間で掃除しろ、と言われたら如何でしょうか?
私たちが、3回、4回…来て、と伝えた場合に1回にしてくれ、というのは私たちから見ると無茶を言っていることになりますが、言う方は多分深く考えていないのでしょうね…。
時々、時間がかかるのは解ったから、時間係っても良いので1度でやってくれ…と食い下がる人いらっしゃいます。
なるほど、一応理屈は通ります。
しかし、歯石を取るのはただ清潔にするだけ…ではなくて、歯周病の治療のためなのです。
レントゲンや歯周ポケットの深さ、歯の動揺度などを検査して、歯石を取り、歯磨きのチェック、指導をして、歯周病の改善をしていくことなのです。
歯ぐきの状況を調べながら行っていくので、歯石を取ればそれで良し…ではありません。経時的変化をチェックする必要があります。
また、
たくさん付いた歯石を取る場合に、その後に知覚過敏が起きたり、一過性の歯ぐきの痛みが出る場合もあります。
急いで多くを進めようとすると、実感として不快なことが起きて嫌になってしまう…ということも有ります。
よって、刺激を極力少なくして歯ぐきの状態が良くなっていくのを実感して頂きながら
治療を進める必要もあります。
一見歯石が少ないように見えても、歯周病が進行している場合は、歯周ポケット(歯ぐきの溝)が深いので、手間がかかりますし、痛みが出やすいので少しずつ行わなくてはなりません…
とにかく、歯周病を改善するために、時間と回数をかけて治療することが歯石除去なのです。
秋
みなさん、こんにちは★
11月に入り、ちょっと肌寒く感じる日が
増えてきましたね~
セミの鳴き声も聞こえなくなり、
秋の足音が聞こえはじめました。
さて、今日の小梅小話は
【バイオフィルムは厄介だぞ!】です(*’3`b)
みなさんは、”バイオフィルム”って言葉
聞いたことありますか?
言葉だけ見ると、
”バイオ”とは、「生命・生物」などを表し、
”フィルム”は、「覆っているもの」ですね。
歯科でいうバイオフィルムとは、
口腔内(主に歯間や歯と歯ぐきの隙間)にできる、
細菌の集合住宅のような物です!
私たちの身近なもので考えると、
排水溝のヌメリや、
納豆のヌルヌルなどを想像して頂けると
分かりやすいかもしれません。
バイオフィルム内(菌の集合住宅)には、
様々な細菌がみんなで仲良く
ぬくぬくと住んでいます。
そしてこの
フィルム(とっても丈夫な屋根)があることで、
いつもの歯みがきでは、
歯と歯の隙間はもちろん、
歯周ポケットなどの届きにくい場所まで
汚れを落としきるのはとっても困難です(ノェ・、`)
さらに厄介なのが
いずれこの集合住宅は、
タワー型マンションのような
頑丈な代物【歯石】にまでなってしまう事も……。
歯石になってしまうと、
もうこれまた除去は
より一層大変!
歯医者さんで2、30分かけて取ってもらわないと
私達の力では取りきれません。
なので、みなさん!
大切なのは、
普段の歯みがき・ホームケアを見直すこと(。•ω•。)
1度、歯医者さんへ行き、
衛生士さんに
歯ブラシの当て方を教えてもらったり、
普段の歯磨きにプラスして
デンタルフロスも併用するなど、
細かな部分まで綺麗にしましょうね✩
良い菌が常在できるように、
お口の中をクリアに保ちましょう
口腔ケア
顎関節症
口が開かない(開口障害), あごが痛い(顎関節痛・咀嚼筋痛), あごを動かすと音がする(顎関節雑音)などの症状の「顎関節症」は, 従来は噛み合わせの悪さが原因だと考えられてきた. しかし, 近年の研究で多くの要因が絡んでいることがわかってきた. 菅沼岳史教授(昭和大学)によれば,「噛み合わせ不良のほか, 顎関節そのものがもともと弱いなどといった構造上の問題, ストレスや不安などからくる顎の筋肉の緊張, 外傷などもあると考えられる. また, 日常生活における習慣や癖なども大きく影響している. 例えば, 頬づえや歯ぎしり, 唇や頬の内側を噛む癖, 食いしばり, 片側の歯での偏った噛み方の癖, うつぶせ寝の習慣, 猫背など. 近年ではスマートフォンや携帯電話, パソコンの長時間に及ぶ操作なども原因の一つであることがわかっている.」
「顎関節症」は命に関わる病気ではないが, 重篤になればQOL低下は著しい. 歯科医師による治療, 並びに歯科医師の指導のもとでの患者さんのセルフケアにより快癒する病気である.
患者さんの人生のwell-beingのために, 歯科医療がある.
口から、除菌
口腔内細菌は浮遊しているもの以外歯や歯肉、歯肉溝の表面に付着し、積み重なり、バイオフィルムという立体的な膜を張り、その中でコミュニティをつくり情報交換をしながら存在します。このバイオフィルムという膜が非常にやっかいで、抗菌剤や抗体を通しにくく、なのでバイオフィルムを剥がさないまま薬を塗っても細菌には届きませんし、効果がありません。まずはこのやっかいなものを機械的に取り除かなければなりません。ようするに毎日の歯磨きや歯科医院で専門的に取り除いた後、抗菌薬の投薬などを行なわないとバイオフィルム内に生息する細菌に対してはアプローチできないということです。
機械的に取り除かないで、うがい薬だけではどうともならないということです。が、しかしそれがまったくの無意味なものでもありません。
以前読んだ論文データでは ネオステリングリーン(歯科医院で処方できます)、イソジン、コンクール、アズノールうがい薬という洗口剤で虫歯の病原菌と歯周病原菌を使用して浮遊している遊離細菌とバイオフィルムの細菌増殖抑制効果をそれぞれ検証していました。
結果をいうと浮遊菌に対しての効果はどの洗口剤も効果を示したのですがネオステリングリーンがすべての菌種に対して一番効果があり、すべての菌種の菌残存率が高く抑制効果がみられなかった洗口剤は抗菌作用をもつ成分のないアズノールうがい薬だったようです。
ネオステリングリーンの主成分はベンゼトニウム塩化物で広い抗菌スペクトルと強力な殺菌作用が特徴です。低刺激なので粘膜や創部の細菌感染予防目的の使用が多くベンゼトニウム塩化物は歯肉炎関連細菌に対して殺菌作用を有することが報告されています。細菌増殖抑制にもベンゼトニウム塩化物の殺菌作用が関与しているものと考えられます。
ポピドンヨード(イソジン)は常用すると、甲状腺が被害を受けます